食物アレルギー 三軒茶屋の内科、三茶クリニック|土曜診療

食物アレルギー

食物アレルギーについて

現在、わが国では3人に1人はなんらかのアレルギーを持っていると言われています。 全国公立小・中・高校生においては10人に1人の割合だった、との報告書も発表されています。
そして、全人口の1~2%の方が『食物アレルギー』を持っていると考えられ、乳児に限定するとその数は約10%となります。
『食物アレルギー』も近年、気管支喘息や花粉症と同様に急増しています。
『食物アレルギー』とは、食べたり触ったり吸い込んだりした食物に対して、体を守るはずの免疫システムが過剰に反応して起きる有害症状です。
その『食物アレルギー』の症状として一番多いものは皮膚症状ですが、重症になるとショック症状を起こすこともありますので、注意することが必要です。
具体的な症状の一例は次のようなものがあげられます。

  • ●皮膚

    蕁麻疹、湿疹、肌の発赤、掻痒

  • ●眼

    まぶたの腫れや痒み、目の充血、涙

  • ●鼻

    鼻水、鼻のぐずつき、鼻づまり、くしゃみ

  • ●口・のど

    口の痒み、口内の腫れ、のどの違和感

  • ●呼吸器

    咳、声枯れ、息苦しさ、呼吸困難

  • ●循環器

    頻脈、血圧低下

  • ●消化器

    悪心、腹痛、嘔吐、下痢

このほかにアナフィラキシー症状があります。
アナフィラキシーは複数の臓器に及ぶ全身症状で、脈の速くなる頻脈、血圧の低下、体がぐったりとする活動性低下、意識障害などが出現する急激なアレルギー反応です。重篤化した場合には心肺停止して死に至ることもありますので、非常に注意が必要です。
食物以外にも薬物や蜂に刺されたり、ワクチンや運動が要因で誘発されることもあります。

食物アレルギーの原因とその症状

『食物アレルギー』はその人その人により原因となるアレルギーやその量も異なります。
また、同じ量のアレルギー物質を摂取した場合もその時の体調により、大きく反応する場合もあればそうでない場合もあります。
次のアレルギー物質を含む食品の表示は食品管理法により、すべての流通過程にある食品・添加物において必要、もしくは記載を推奨するとしています。

特定原材料
7品目(義務付け)
卵・乳・小麦・えび・かに 
(理由:発症件数多い)
そば・落花生 
(理由:症状が重篤化する場合もあり注意が必要)
特定原材料に準じるもの
18品目(推奨)
あわび・いか・いくら・オレンジ・キウイフルーツ・牛肉・くるみ・さけ・さば・大豆・鶏肉・バナナ・豚肉・松茸・桃・山芋・りんご・ゼラチン

このような特定原材料のアレルギー物質の表記は、販売ルートであらかじめ箱や袋で包装されているものや缶・ビンに詰められたものが対象となっています。
そのため、対面販売の惣菜や店頭調理品など容器包装されていないものには表示義務はありません。

また、包装面積の小さな30㏄以下のものについての表示義務はありません。
そのほか、アレルギー物質が含まれていることが明白な場合は、アレルギー物質名表記をおこなわなくてかまわないこととなっていたり(マヨネーズ、オムレツ、パン、ヨーグルトなど)、代替表記(温泉玉子、そば饅頭、ピーナッツバターなど)などがありますので、ご注意が必要です。

成長にともなう『食物アレルギー』の変化

『食物アレルギー』は成長にともない大半は耐性を獲得(アウトグロー)していきます。
乳幼少期の即時型『食物アレルギー』の主な原因である卵、乳製品、小麦等に対するアレルギーは、その後の成長とともに80~90%はアウトグローし軽くなり、消失していきます。
(※即時型『食物アレルギー』・・・数分~2時間以内で症状が発症するアレルギー)

一方で、そば、甲殻類、落花生(ピーナッツ)、ナッツ類などは耐性を獲得しにくいアレルゲンです。
また、アレルギー体質(アトピー素因)がある場合、幼少期の『食物アレルギー』やアトピー性皮膚炎に始まり、成長するとともに喘息(ぜんそく)やアレルギー性鼻炎に変遷していくアレルギーマーチという傾向もあります。

しかし、このことも誰もが同一の症状を引き起こして、次から次に発症するわけではなく、アレルギー性鼻炎のみを発症するケースもあれば、喘息(ぜんそく)のみ症状が出現することもある、など人によって大きく異なります。
また、アレルギー症状においては都市生活における大気汚染、住宅の気密性、ダニ・ハウスダストなど成長過程における環境要因によるものも大きく影響します。

アレルギー検査

『食物アレルギー』の予防としては原因食物の除去が基本です。
『食物アレルギー』の原因をみつけるための方法として『血中抗原特異的IgE抗体検査』があります。
血液中のおける食物アレルゲンの特異的IgE抗体の測定をおこなうことにより陽性・陰性の判断、0~6にクラス分けしてIgE抗体レベルを食物アレルゲンごとに判定する検査です。
クラスの数値が高いほど該当する食物アレルゲンを摂取したときにアレルギー症状が起きる可能性が高くなります。

当クリニックではいつでも随時アレルギー検査をおこなっております。
毎日多くのアレルギー症状で悩まれる患者様ご来院いただいております。
アレルギー症状で検査をご希望される患者様やアレルギー症状を疑いアレルギー検査をご要望される方は、是非ご来院いただきまして、受付にて『検査希望』の旨お申し出いただくか、もしくは医師にお気軽にご相談ください。

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